2018年初から、仮想通貨市場は低迷しているにもかかわらず、未だにリップルは時価総額3位に位置しています。
記事執筆時点の価格は38円ですが、2017年末の高値はざっと400円。
時価総額は、ピーク時になんと15兆円程度もありました。(現在は1.5兆円)
リップル(XRP/JPY)週足チャート
出所:binbank.cc
そもそもリップルはビットコインに次ぐ仮想通貨として2015年ごろから認知。
当時、googleが出資したともあって、日本人の多く(有名東大FXトレーダーなど)も保有していたのです。
そんななか、到来した2017年の仮想通貨ブーム。
The DAO事件から一服したイーサリアムが先に高騰を見せた後に、3月末に銀行団がリップルの技術を利用する、と報じられ価格は急騰。
1.5円からあっという間に50円にまで跳ね上がりました。
この間には、毎月リップル社が市場で売却していたリップルをロックアップすると表明したことも大きな理由でした。
しかしその後は、何と半値以下になる低迷を見せましたが、2017年12月の仮想通貨ブームで爆発!
さらに以下の2つの理由がありました。
- 当初、予定になかったSBIバーチャルカレンシーズでのXRPの採用
- アメリカン・エキスプレスとバンコ・サンタンデールが国際送金に仮想通貨を使用する準備ができている、という報告
さらには、ビットコインは価格が高いけど、リップルは20円台と安いから何となく上がりそう、という初心者投資家の思考にマッチしたのがリップルなのです。
このタイミングで、日本と韓国の銀行はリップルに基づいた国際送金のシステムをテストを開始。 1月初旬から、日本の大手クレジットカード発行銀行の協会が活動を開始し、ブロックチェーンを利用してクレジットカード取引を追跡する可能性を研究、とも報じられました。
さらには、情報商材屋として有名な与沢翼氏がリップルを買うと宣言したことで、一般人にもリップルの知名度が瞬く間に広がりました。
こういった材料が重なり、当時日本の取引所でXRPの板取引を行っていたbitbankで出来高が急騰。
現在でも、圧倒的な市場のシェアを誇っています。
リップル(XRP)の取引高
リップルは現在の国際送金システムであるSWIFTを完全に排除し、XRPを使用して国際送金の独占を破壊することを目標にしています。これにより、旧来の銀行システムでは3日間も掛かる国際送金が、リップル技術を利用することで僅か15秒内で可能にするというのです。 明らかに、現在の送金の速度において決定的に違う要素となっているのです。
流動性というところに劇的な欠点があるのですが、『送金スピードがビットコインよりも滅茶苦茶早い!』という分かり易い点に惹かれた投資家は多かったのではないでしょうか。
そしてやはり、SBIグループがリップルアジアを設立し、リップル社に出資している点も日本での既存の仮想通貨投資家の購入を促した大きな要因だったのでしょう。
12月にアービトラージが劇的に流行ったせいで、ビットコインの送金詰まりが発生したことも、リップルに注目が集まった理由でしょう。
そう、リップルはブロックチェーン技術を使用していないのです。もちろん、 マイニングもありません。XRPはリップル社が管理しているともいえる中央集権の仮想通貨(クリプトかどうかも怪しい)なのです。
とはいえ、大きな資本が入り開発が進んでいるリップルは、価格動向はともかくとして、2018年においても有望な仮想通貨の一つでしょう。
もし、米国最大の取引所であるCoinbaseにリップルの取扱いが始まれば、その価格上昇率は相当になると言われています。 例えば、ビットコインキャッシュ(BCH)が加わった時には、レートの急激な上昇のせいで、取引はしばらく閉鎖されることになりました。
コインベースは三菱UFJ銀行が20%出資するかたちで、日本への進出が決まっています。
日本で1番人気のあるアルトコイン、リップルの取り扱いを始める可能性は高いと言えるでしょう。
参考:リップル(XRP)取引量が世界でナンバー1!リップル取引ならビットバンク(bitbank)
以上をまとめると、リップルの価格が高騰し、時価総額で一時は2位となった理由は以下の3つだと考えられます。
①リップル社がロックアップを発表
②早い、送金が易い、価格も安いと投資理由が明確
③銀行が使う仮想通貨であり、歴史が長く管理者がいる
仮想通貨は非中央集権だからこそ、仮想通貨であってリップルはそうでないということから、非リップラーも多いですが、bitFlyerやZaifなどの国内の仮想通貨取引所での取引も進んでいくことは間違いないと考えられます。
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この記事を書いた人
- FX歴2009年~、株歴2015年~。その他、CFD、商品、オプション、仮想通貨まで幅広く取引しています。金融メディア勤務で数多くの個人投資家ネットワークに参加。機関投資家から億トレまで、多くの投資家から得た知識を展開していきます。
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