2017年9月4日に中国がICOを禁止する声明を発表しました。
ICOは仮想通貨による資金調達で、新たな資金調達方法として注目を集めておりました。ICOでは個人や団体がコインを発行し、一般に販売する事で投資家から資金を調達します。コイン購入者に対してはサービスを提供する事、調達資金はサービス開発等に充てられる事でICOの資金調達は一定の信頼を得ておりました。
今までのICOでは、コイン(トークン)販売開始から数分で莫大な資金を集める事が出来る事がありました。ICOは次世代の資金調達方法と考えられておりましたが、調達資金の用途が不透明、実際に開発が行われているのかですら分からないICOも存在しており、その内情はほとんどが詐欺だとも言われております。そんなICOに対し中国金融当局は禁止、そして今までのICOに対しても資金の返還を求める声明を発表しました。
それと同時に、9月4日にはビットコインの価格が暴落しました。ICOは仮想通貨が注目を集めた一因で、新たな資金調達方法を実現できる仮想通貨、そしてその筆頭としてのビットコインを購入する投資家が増えたので、ビットコインの価格は高騰しておりました。ビットコインのマイニング団体が多く存在する中国でICOの規制が発表された事によりビットコインに対しても期待が薄れ、価格が暴落してしまいました。
しかし、ビットコインはあまりICOには関係がありません。もちろんICOにビットコインで参加する事はありますが、ビットコインは基本的にP2Pネットワークというサーバーが不在でも個人間で資金をやり取りできるという特徴を持った「決済システム」です。資金調達というのはその機能のうちの一部分を切り取ったものでICOが規制され、仮に世界的に禁止になったとしてもビットコインのメリットが消える訳ではありません。
イーサリアムという仮想通貨は「ERC20」というトークンを簡単に発行できるシステムがあるために、ICOに適していると注目されておりました。そのICOが規制されてイーサリアムの利用期待が薄れる事、今後が不透明なる理屈は理解できますが、ビットコイン単体に関して言えば「ICO規制」とはあまり関係が無いと言えます。
ビットコインが下落しているのは、市場の不安が大きいと考えます。高騰しすぎたビットコイン価格の調整もありますので確実な事は言えませんが、ビットコインのメリットはICO規制で消えるものではありません。なので、いずれ新たなビットコインの利用方法は見つけられるか、もしくは期待されて価格は戻っていくと考えます。
仮想通貨は種類が多くありますが、その機能はそれぞれでかなり異なります。ICO規制というトピックで、「ICO規制=仮想通貨規制」と考えるのは尚早で、ビットコイン特有の「中央管理不在決済システム」という特徴をしっかりと理解していればあまり関係の無い事と考える事ができます。
仮想通貨の技術的な事は難解ですが、少しずつ学んでいけば初心者の方でも理解する事ができます。
是非、技術的な事の理解を深め、一つのトピックで混乱しないようにしていただければと思います。
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- とってもやさしいビットコイン運営者
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