先週は伝統的な金融市場のボラティリティが突然上昇する中で、ビットコインは上昇しました。
注目されたFOMCでは予想通り0.25%の利下げが行われました。
パウエルFRB議長は更なる利下げに言及しながらも利下げサイクルではないと発言したために市場は失望し、米国株価は下落しドルは上昇し、ドル円は一時109円台前半に上昇しました。
しかしトランプ大統領が3000億ドルの中国輸入品に対する10%の利下げを9月1日から開始すると発表すると株価は急落しドル安、円高になりドル円は106.50付近まで下落しました。
世界的に国債利回りが低下、ドイツ10年国債は-0.5%、米10年債利回りは1.83%、高金利といわれた豪10年債利回りは1.1%と過去最低水準です。
こうなると金利がないビットコインにとっては好材料です。
債券市場は株式市場が下落し資金が安全資産に向かう時には受け皿になり資金が向かい債券価格が上昇、債券利回りは低下します。
ドル、ユーロ、ポンド、豪ドルが売られ、金融緩和に限界がある円が買われています。ゴールドもドルが下落するときは受け皿として買われる傾向があります。
ビットコインは市場規模として債券市場のように大きな資金を受け入れるだけの規模がありません。
それでも株価下落などリスク回避が進む中で、しかも世界的に金利が低下する中では受け皿として魅力的な商品かもしれません。
市場規模が拡大していけば、この傾向はもっと堅固になるかもしれません。
チャートはビットコインの日足です。
6月26日に1,495,000円まで上昇しましたが、7月17日に980,000円、7月28日に995,000円まで下落しダブルボトムとなって1,163,000円付近まで上昇しています。
安値の354,000円から1,495,000円の50%戻しが927,000円付近となり、このレベルがサポートされています。
一目均衡表の雲の下限が1,150,000円付近、基準線が1,200,000円付近に位置しています。
98万円まで下落後の戻り高値は1,195,000円付近となっており、120万円が超えられるかどうかが短期的には重要なポイントになりそうです。
ここを抜ければ再び140万円を目指す動きに、抜けなければ100~120万円のレンジと予想します。
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※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。
この記事を書いた人
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米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。
その後、独立し現在は投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。
為替を中心に株式、債券、商品と幅広くマーケットをカバーして分かりやすい解説を行う。
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