6/4(月)にSBIホールディングスの完全子会社であるSBIバーチャル・カレンシーズ(以下SBIVC)は、仮想通貨の現物取引サービスである「VCTRADE」の提供を開始したことを発表した。
同社は昨年9月より仮想通貨交換業の登録を完了。ただし、サービスが開始していないにも関わらずなぜ登録されているのか疑問の声も少なくなかった。開業に向けて準備を進めていたところにHuobiとの業務提携、そして解消。噂によると、国内の大手取引所とも提携寸前までいって破棄したという迷走ぶりが感じ取れていました。
北尾社長は「2017年年末には開始、遅くとも2018年年初にはサービスリリース。」とコメントしておきながら音沙汰無し。そんなところにコインチェック事件が発生し、サービスを延期できる理由ができたかのように「セキュリティ対策向上の為に開始が遅れる」としていました。
今回のサービスの開始では、昨年10月~12月25日の間に先行予約で口座開設の申込をした2万人を超えるユーザーが対象。一般の口座開設の申込は7月中の開始を予定しているという。
サービス概要
取扱い仮想通貨(予定) | XRP、ビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH) |
---|---|
取引時間 | 7:00~翌日6:00 |
取引手数料 | 無料(出金時に手数料が必要) |
決済通貨 | 日本円 |
取り扱う仮想通貨は、なんとリップル(XRP)のみ。
その後、順次ビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)へと拡大することを予定している模様。
正直、このスペックでよくリリースしましたね!と個人投資家間では失笑が聞こえてきています。しかしながら、北尾社長は過去に「コインチェックはスプレッドが広すぎる。カス中のカスだ。」とボロクソにコメントしていました。さぞかしスプレッドは狭いのでしょうか。
3.6円じゃねーか!
5月末にアルトコインのFXサービスを開始したGMOコインのXRPのスプレッドは2.2円程度とギリギリの許容範囲。スプレッドを業界最低水準に設定するという話は今のところ実現できなさそうです。
NASDAQの取引システムを利用して低遅延な取引環境を目指すようですが、サービス開始の大幅遅延に広いスプレッドと早速信頼を欠いているようです。とりあえず、本サービス開始までは期待できないとして、今後通貨ペアが揃った時にしっかりとした条件であることを期待したいと思います。
ちなみに、この発表を受けSBIHD(8473)の株価は大幅に上昇し3000円付近まで到達。口座数420万人に預かり資産12.9兆円の国内5位の最大手ネット証券という顧客基盤を生かし、SBI証券のようなクオリティの高いサービス実現に期待が掛かります。
SBIバーチャルカレンシーズの会社概要
商号 | SBIバーチャル・カレンシーズ株式会社 |
---|---|
英語表記 | SBI Virtual Currencies Co., Ltd. |
設立 | 2016年11月1日 |
事業内容 | 仮想通貨の交換・取引サービス、システムの提供 |
仮想通貨交換業登録番号 | 関東財務局長 第00005号 |
所在地 | 〒106-0032 東京都港区 六本木3-1-1 六本木ティーキューブ |
資本金 | 9億8,000万円(資本準備金を含む) |
株主 | SBIグループ100% |
役員 | 代表取締役社長 北尾 吉孝 |
代表取締役副社長 齋藤 亮 | |
取締役 浅野 恵造 | |
取締役 小川 裕之 | |
取締役 チャン・ソク・チョン | |
監査役 西川 保雄 | |
個人情報問い合わせ窓口 | 03-6779-5110(平日午前9時~午後5時) |
この記事を書いた人
- FX歴2009年~、株歴2015年~。その他、CFD、商品、オプション、仮想通貨まで幅広く取引しています。金融メディア勤務で数多くの個人投資家ネットワークに参加。機関投資家から億トレまで、多くの投資家から得た知識を展開していきます。
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