チャートはビットコイン(BTCJPY)の日足、一目均衡表、RSIです。
ビットコイン上昇の一因になった米中通商問題の長期化や香港の逃亡犯条例改正に伴う混乱がやや沈静化したことで、ビットコインの上昇も一服となっています。
今週は10月1日からスタートする予定だった2500億ドルの輸入品に対する対中関税が10月15日に延期されたことで、市場のムードはリスク選好の流れとなりました。
また香港政府は逃亡犯条例の改正案を廃案にしたことで、香港の情勢はやや落ち着きました。
しかしデモ側はさらに自由化を求めるとともに、香港の民主派によるデモへの支持を表明する「香港人権・民主主義法案」を米国議会で成立するように米国領事館に対してデモをするなど完全な解決とはなっていません。
とはいえ香港で11日から行われる一帯一路サミッが開催されたことで、中国のメンツは一応保たれました。
4月以降のビットコインの上昇局面では、香港問題など地政学的リスクや、米中通商問題によるリスク回避の動きが上昇材料のひとつになりました。
しかしそれらの問題が沈静化することによって、ビットコインも勢いを失い、6月に149.5万円まで上昇しましたが、7月17日に98万円まで下落、8月6日には再び130.6万円まで上昇。その後は99~117万円のレンジが続いています。
100万円付近が中期的なサポートレベルとして機能しています。
一方で一目均衡表の雲の下限である115~117万円付近が短期的なレジスタンスとなっています。
ここを上抜けできれば雲の上限が120~123万円付近、8月6日の戻り高値130万円付近がターゲットとなります。
98~99万円付近のサポートを下抜けした場合は、30万円台から149万円だと今回のレンジの50%戻しである92万円付近への下落の可能性があります。
1日の出来高は低下が続いており、RSIも52%付近で買われすぎ、売られすぎどちらともいえません。
今しばらく100万~123万円のレンジが継続するものと思われます。
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※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
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この記事を書いた人
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米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。
その後、独立し現在は投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。
為替を中心に株式、債券、商品と幅広くマーケットをカバーして分かりやすい解説を行う。
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